詰将棋メーカーに既発表作を投稿することの是非

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8分で読めます 2026/09/10
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私は、詰パラなど他の媒体で発表済の作品が詰将棋メーカーに投稿されていることに否定的でした。
しかし、この考えは変わりつつあります。
 
[h: 二重投稿とは]
創作の世界には「二重投稿」という概念があります。以下は Wikipedia の説明です。
 
二重投稿(にじゅうとうこう)とは、同一の論文や、小説や漫画、写真、絵画などの同一作品を複数の公募先に応募する行為。論文の二重投稿は、社会的に重い制裁が課せられる。小説や漫画などの作品で二重投稿が発覚した場合は、その作品の入賞・入選が取り消されることが一般的である。
 
詰将棋の世界にも二重投稿の概念があります。例えば、詰パラに入選した作品が、実はスマホ詰パラですでに発表済だったと後に判明して入選が取り消されたケースがあったと思います。
※詰パラに投稿してから1年が経過したので不採用だと判断し他媒体に投稿したら、担当者のミスで詰パラに採用されて載ってしまう場合があります。そして、小学校の投稿作の返送が滞っていることを申し訳なく思っています。
 
では、なぜ二重投稿はダメなのでしょうか。
具体的には
・作品の採用枠を不当に消費して他の作品が採用される機会を減らす
・余詰検討や評価の手間が二重に発生する
などが理由として挙げられます。
 
しかし結局は、媒体ごとのルールに従うという話なのだと思います。
新作のみ投稿OKの媒体には、既発表作や他媒体に投稿中の作品を投稿してはいけません。
 
詰パラやスマホ詰パラは、投稿は新作のみを受け付ける規則になっています。
また、既発表作の投稿について明記されていないような作品募集の場合でも、自然と新作を募集しているのだなと解釈されることが多いと思います。
 
[h: 詰将棋メーカーの場合]
では詰将棋メーカーはどうでしょうか。
ヘルプを読むと、既発表作を投稿してよいと確かに記載されています(2026/9/10現在)。
 
詰将棋メーカーが既発表作の投稿を認めている以上、ここへの再投稿を、禁止されている「二重投稿」と同列に扱うことはできません。
既発表作を投稿しても他の作家の採用枠が減るわけではないですし、検討は自己責任なので、前述した二重投稿で起きる問題は無さそうですね。
 
しかし、詰将棋メーカーにはランキングの概念があります。
投稿作品の評価に応じて、ユーザーごとにスコアが算出され、順位付けされます。また、評価が高い作品には「ベストセレクション」というタグが付与されます。
 
例えば、優れた既発表作によって新作がベストセレクションに選ばれにくくなるケースが考えられます。
これは問題ないのでしょうか。
 
物事の是非を考えるとき、状況を極端にすると分かりやすくなる場合があります。
シナトラさんの挙げた例が分かりやすいですね。
 
仮に過去の看寿賞作や半期賞作が100作詰将棋メーカーに投稿されたら、いいね数トップ100にどれだけの新作が残るのでしょうか。
 
もし詰将棋メーカーのような詰将棋投稿サイトが100個作られたとして、ある最高傑作がそのすべてのサイトに投稿されたとしたら、どのサイトでもランキング1位になるに違いありません。
そのランキングは、そのサイトにおける創作活動を評価するものとして、意味のあるものと言えるのでしょうか。
 
結局、すでに出ている意見をまとめただけになりましたが、個人的には以下の対処が良さそうだと思っています。
 
--------
引き続き詰将棋メーカーに既発表作を投稿してもよい。
ただし、既発表作はベストセレクションやランキングのスコア算出の対象外とする。
投稿時に「新作/既発表作」を選択できるようにし、既発表作には「既発表作」のタグを付与する。
--------
 
[h: 蛇足]
詰将棋メーカーを新作発表の場だと捉えるか。
もしくは、単に作った作品を公開するSNS的な場と捉えるか。
詰将棋メーカーに既発表作を投稿してOKと感じるかどうかは、この違いなんだろうなと思います。
 
よほどの傑作ではない限り、詰将棋は忘れられていくものなのだろうなと思っています。
例えば俳句や短歌はその性質上、作品が俳句・短歌の枠組みから簡単に飛び出し、実生活に結びつきます。
私は、強風の中で一人立っているとき、高いビルの窓から新緑を見つけるとき、ウインナーを転がしながら焼いているときに、それぞれ思い出す句があります。
一方で詰将棋作品は、詰将棋の枠組みの外で思い出されるきっかけが少ないのです。
そのため、多くの詰将棋は忘れ去られるのだと思います。
 
だから、自分が作った詰将棋を共有したくなるのですね。
既発表作をもう一度多くの人に見てもらいたいという気持ちと、新作を評価する場としてのランキングは、分けて考えればよいのだと思います。

コメント(3)

Coughing @oljjuautwb
2026/09/10 22:39
例えば古今名作100選とかやれば看寿賞作品のいずれかは必ず選外になります。作品は増えることはあっても減ることはないので、100選を1000選にしても、既発表作と新作を分けても、本質的な問題は解決されません。限られた枠数の範囲で作品を選りすぐること自体に限界があるのではないでしょうか。私はランキングの類には興味がないのであまり実感がないのですが、メーカーの利用者の皆様は結構気にされているのでしょうか?

To: Coughing さん
ランキングの類は、初期の頃は気にしていましたが、今は全く気にしていません。そもそも、詰将棋メーカーのいいね数が作品に対する妥当な評価指標だと思っていません(ある程度の目安になることは否定しませんが)。
 
ただ、メーカーでしか活動していない方や創作歴が浅い方を中心に、ベストセレクション入りや月間賞を目標にしているユーザが一定数いるであろうことは考慮に値すると思います。

springs @sxsv1nfuzl
2026/09/10 23:37
To: Coughing さん
コメントありがとうございます。
 
詰将棋メーカーについて言えば、100選のように枠を決めたときに、新作が新作を選外に追いやるのはフェアで問題ないと思うのですが、既発表作が新作を選外に追いやるのは問題ではないかと考えています。
ですので、新作/既発表作を分けるのが自然な解決策になっていると思います。
 
また、オールタイムベストで100選を考えたときに、ランクインする作品が更新されていくのは自然なことだと思っています。
当時の傑作をいまの目線でフラットに見たら、好作だけど傑作というほどではない、という例はあると思います。
 
詰将棋メーカーのランキング等は、少なくとも目標にしてもらいたくて作られているのだと想像はしています。

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